京は遠ても十八里 ~ 海と都をつなぐ峠を辿り直す

『北山の峠』再訪

'PASSESS IN KITAYAMA' REVISITED

美山・唐戸越のユリ道(仮称)

堀尾峠 Horio-touge Pass


 

 

 

 

 

 

堀尾峠

堀尾峠の鞍部

堀尾峠の鞍部
 

堀尾峠(写真左端付近)の道は写真左から右へと和知側へ降りていく

堀尾峠・和知側ルートの石積み

堀尾峠・和知側ルートにある石積み。

甲田勝衛『和知町 石の声 風の音』(1968)にいう「物言い地蔵尊」に関係する可能性はないか?

「養立から上林へ越す峠の中途に小さい御堂があると云う。(中略)ここの地蔵尊を地方の人は物言い地蔵と言っていると云う。そしてそのお堂を助け堂と呼んでいるそうだ。」(135頁)

この御堂の前で強盗が薬売りの行商人をあやめた。しかし後日、行商人の息子がこの御堂の前でその強盗にまみえて、かたき討ちを果たしたという物語である。

「養立から上林へ越す峠」として、浅原に越す堀尾峠以外に忠に越す忠峠(タラ坂)もある。しかし御堂の存在としていちばん確からしいのは、堀尾峠の和知側の途中にあるこの石積みではなかろうか。